「凍りのくじら」を読んだ感想/ 辻村深月

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「凍りのくじら」を読んだ感想/ 辻村深月

2009年5月20日 01:53 / カテゴリ:[ 辻村深月 ]
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藤子・F・不二雄を「先生」と呼び、その作品を愛する父が失踪して5年。高校生の理帆子は、夏の図書館で「写真を撮らせてほしい」と言う一人の青年に出会う。戸惑いつつも、他とは違う内面を見せていく理帆子。そして同じ頃に始まった不思議な警告。皆が愛する素敵な“道具”が私たちを照らすとき―――。

凍りのくじら (講談社文庫)

  • 著者/訳者:辻村 深月
  • 出版社:講談社( 2008-11-14 )
  • 文庫:576 ページ
  • ISBN-10 : 4062762005
  • ISBN-13 : 9784062762007
  • 定価:¥ 820

大好きな作家の1人辻村深月さんの凍りのくじら。

今回の話は殺人が起きるミステリーではありません。

所々にドラえもん、
藤子F不二雄先生に関係する話が出てきます。

かれこれずっとドラえもんを読んでいませんが、
子供の頃に読んだ記憶というのは恐ろしい物で、

文章読むと「ああ、そういうのもあった」とすぐ場面が浮かんできます。


日本人ならば知らない人はいないだろう漫画の事だけに、
ドラえもんファンも楽しめると思います。

 

主人公「理帆子」は読書家で、
何よりも本が好きで自分の世界観を持っています。

SFの事を藤子先生が言ってた「S=少し F=不思議」
をもじって人にあだ名のような物を付ける事もしていました。

 

そして主要な人物に母親、彼氏(元)や、別所さん、松永さんと出てきますが、
理帆子は亡くなった父親が大好きで、
よく思い出に浸っています。

その話も今回の話の肝になる部分です。

 

今回凍りのくじらを読んで感じた事は、
人への愛情の伝え方でしょうか。

間違った言葉の伝え方をすれば、
人を傷つけてしまって、
相手はストーカーになる可能性もあります。

人との接し方は恋人に対しても、家族に対しても、
皆それぞれ違うし、大切だからと自分だけ思っていても、
本人に言わないと伝わらないのは当たり前の事。

でもそれが難しいし、
生きていく上では欠かせない事の一つですよね。

 

理帆子は今まで何事も一歩引いて、
冷静に客観的に物事を考えたり進めたりするタイプでしたが、
これをきっかけにかなり変わりました。

より人間的な魅力の持った温かい女性になったと思います。

 

今回の話はそれこそS少しF不思議な、
読み終わるとじんわりとくるような良いお話だと思います。

辻村深月さんの小説はミステリー物というイメージが強いので、
もしかしたら謎を期待する人がいるかもしれません。

いつものようなミステリーとはちょっと違いますが、
この凍りのくじらも謎のようなものがあるので、楽しめると思います。

辻村深月さんの小説が初めての人でも
楽しめるんじゃないかなと思います。

 

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